A-CAP店長(初代シクロクロス最速店長)ムコ 志は空よりも高く

東京あきる野市のA-CAP(AKIRUNO-Cycling Academy Project)の店長。ロード、シクロクロス、マウンテンバイクの3種目で最上級カテゴリーで戦った経験を活かし、情報発信をしております。自称「あきる野の狼」

稲城クロス2022年10月

先週末は今シーズンの初戦の稲城クロスでした。

来週の土浦に向けての足慣らしでもあり、地元で負担の少ない遠征になり、レース慣れしていない身体に丁度良い負荷かなと参戦。半年間レースを走っていないので、現状でどれくらい身体が動くか確認できる貴重な機会でした。

 

先週ボランティアの方々が切り開いた2022バージョンの新コースは例年のレイアウトを踏襲しつつ、昨年より気持ち良くスムーズに走れる良いコースだなと感じました。

試走中は今シーズンから導入したニュープロダクトの具合も確認する。

ヘルメットはここ3シーズンは変わらずABUSを使用するが

STORMCHASER

にモデルは切り替え。さすがモビスターが使っているモデルだけ有って軽くて快適。

グローブはFISTに変更。なにげにオフロード走る上でグローブの使用感は生命線だと思っているけど、FISTはフィット感バッチリで1シーズン安心して使えそう。

シューズはnorthwaveのROCK STER。昨シーズンから使用しているグラベル用の紐シューズ。使用感が気に入って今シーズンも同じものを使わせ貰っているけど、新品はある程度使わないと馴染んでこないのでこれも今日のレースを通じて具合を確認する。

そんな感じのシーズン初戦。

 

しかし、試走の時間は非常に気温が高く、寝不足で当日を迎えてしまったので倦怠感が物凄くて、どこまでレースとしてパフォーマンスを発揮できるか不安になりました。

 

それでも最終レースだったことが幸いし、15時を過ぎると暑さも和らぎ走りやすいコンディションになる「少しはまともなレースが出来るかな」と言う気分になってきてスタート地点へ。

 

最後尾とは言え出走が17人なのでスタートでちゃんと前に出られれば普通にレースが出来るなと感じる。

しかしスタートを切ると全然踏めず前に上がれない。

 

序盤は一気に前に出る脚が無くて完全に埋もれる。写真:井上様

 

低速コーナーを短い直線で繋いで稲城のコースでは、ホームストレート以外でポジションを上げるにはダッシュで一気に加速して前に出るしかないが、その加速力が全然ない。

こうなったらジタバタせず、テクニカルセクションは無駄足を使わず我慢して、ホームストレートで前に出る走りに切り替えるしかない。この時点で「今日は真ん中くらいの順位が取れたら御の字だな」と思った。

 

それでも走っている内に徐々にコースにも慣れ、身体も負荷に慣れペースを落とさずに淡々と走っていたら6位まで上がって最終周回へ。さすがにTOP3は全然遠くまで行ってしまったが、4位までは頑張れば届きそう。

ホームストレートに出た瞬間から全開で踏む。もうここがゴールスプリントだと思ってダッシュしたらストレートエンドぎりぎりで4位まで浮上出来た。

最終周で小林選手を抜いてなんとか4位浮上。写真:井上様

 

まあ、ゴールスプリントのつもりで踏んだので心臓バクバクで脚も売り切れてしまったが、テクニカル区間をある程度のペースで切り抜けて回復を図り、最後はシケインからの階段をなんと

か抜かれずにこなして4位ゴール。

 

最後まできわどい展開だったのでかなり追い込めた。写真:井上様

 

今の状況を考えると「それなりに上手くまとめたな」と言うのが正直な印象でした。

次戦はいよいよ茨城シクロクロスの土浦ステージ。

JCXのほぼフルメンバーに近い重要レースがいきなり待っているので、そこでしっかり走れるように頑張ります。

 

伊豆の国シクロクロス

3/13は伊豆の国シクロクロスでした。

個人的には今シーズンの最終戦。小貝川で最高のシーズンインをしてから半年、長かったシクロクロスシーズンもいよいよ最後。

流れ的には2月の土浦辺りで最後にしても良かったんだけど、伊豆でやるって言うのが魅力的で3月まで引っ張って、このレースに臨みました。

個人的には伊豆の国と言えばメリダの聖地エックスベースが有るし(実際帰りに寄りました)、静岡県のローカル回転ずしチェーンに寄るのも楽しみ、そんな楽しみも含めて参戦した伊豆の国シクロクロス

終戦なので良い成績で終わらせたいし、まだ今シーズン表彰台が無かったので、最後に表彰台乗りたいなと思っていました。

ちなみにコンディションはそんなに良くなくて、どれだけカラダが動くかは走ってみないと分からない感じ。

 

コースは河川敷のドライでハードなバンピー路面。ただ、バンピーだけど結構スピード乗せやすい。

バンピーで自転車が進まない路面はあまり好きじゃないけど、スピードの出るバンピー路面はけっこう好き。重めのギアをかけてギャップをいなしながらスピード乗せていくのは得意。

コンディションはイマイチだけど得意なコース。どんなレースになるだろうか。

 

因みにタイヤはドライコンディションなので迷うことなくVittoria TerrenoDRYチューブラー。

バンピーなので空気圧を少し落としたいところだけど、砂の中に埋まっている石とかが有るので、パンクリスクを避けるために無難に1.65気圧。

 

そしていよいよスタート。

スタートして4番目でコースイン。予想に反して呼吸が苦しくなくて、もっとプッシュできそうな感じ。

そうかと思ったら先頭の方ではトッキーと2位のもじゃの間にギャップが生まれ始めてる。追えば追い付けそうだったので、急いでもじゃを抜いて、トッキーを追いかける。ほどなくしてトッキーに追いつき、胸を借りる気持ちで付いていけるところまで付いて行こうと思う。

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最初だけトッキーに付けた。

 

 

しかし、最初にシケインでトッキーがビックリするほど速くて、シケインだけで数秒のギャップが付いてしまう。

これはマジでビックリした。トッキーのランがめちゃめちゃ速い。追いかけようとして同じスピードにしたら心拍数爆上がりでそのままオールアウトしそう。それくらい速い。

 

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最初のシケインだけで数秒離されてしまった。トッキーのシケインはランがめちゃめちゃ速かった 写真:湘南CX大会実行委員

 

結局、ここのシケインで付いた数秒が全然埋められないけど、10秒前後のチラチラ見えるくらいの差で最初の3周か4周は推移。

 

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序盤はトッキーと10秒差くらいでキープしていたので、オーバーペースで追いかける

 

ずっとこのペースで行けないのは分かっているけど、見える位置にいる間はあわよくば追い付きたいと思いながら必死に追いかける。

結局追い付くには至らず、4周くらいしたらこっちが軽めにタレて一気に差が開く。

ココから先は2位を死守する走り。オーバーペース気味で走っていたところから、そのまま劇落ちしないようにペースを維持しようとするんだからしんどいしんどい。

 

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先頭を追うのを諦めてからは2位を死守する走り、どっちみちずっと全力

 

後の状況は十数秒差で佐野選手、そのすぐ後ろに詫間選手と言う状況。

佐野選手と詫間選手がジョインして先頭交代しながら追いかけてきたらこっちはかなり不利な状況だったけど、2~4位争いは駆け引きなしの力勝負になっていたのので、自分ただただ全力で逃げる。

 

それでも後ろの二人より自分の方が脚にきはじめたらしく、シケインは脚が上がらないし、攣らないように気を付けないと一気に攣りそう。

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僅差の2~4位争い。ずっと脚攣りそう。

 

徐々にタイム差が無くなってきて10秒を切る。ペースを上げ直したいけど、もう踏みで上げることは出来ず、クネクネした場所のライン取りを丁寧にすることでタイムを稼ごうとする。

それでもタイム差は5秒を切って、最終周にはいよいよ捕まることを覚悟する。

しかしその最終周むしろタイム差が開いた。

どうやら3位の佐野選手と詫間選手がジョインして、ややけん制が入ったらしい。

そのまま何とか逃げ切り2位フィニッシュ。走る前は予想していない順位でコースの相性が良かったんだなと痛感。

これでシクロクロスシーズンは終了。

夏場はマウンテンバイクをメインにやりたいけど、今年はレース数も少ないので、モチベーションを切らさないように夏場のトレーニングに励みたいと思います。

茨城シクロクロス 土浦ステージ

2/20は茨城シクロクロスの土浦ステージでした。

 

前週のシクロクロス店長選手権はおかげさまで優勝することが出来たのですが、それで気が抜けたのかかなり重めに風邪ひきました。

(※昔から受験は全日本選手権後など大きな行事の後に風邪ひくタイプ)

幸いコロナではなかったのですが、それでも体力の回復に時間がかかり、自転車乗り始めたのが土浦の2日前の金曜日から。

当然、体力落ちてて身体は思うように動きません。

それでもレースはレース。やるだけのことをやろうと思って臨みました。

 

そして当日は雨。

ちょうど1年前の土浦依頼1年ぶりのマッドレース。今回SNELメンバーはそこそこ人数がいるので、走り出してみて橋にも棒にもかからない有様だったら、サポートの負担になるだけなので早々にリタイアした方が良いかなとも思っていました。

マッドレースのピットは戦場(洗浄?)なので、サポートされる価値のない走りしかできなければ降りた方が良いのかなと思っていました。

 

結局雨は朝方でおさまり、逆に乾き始めた泥で路面は重くなり、レースが進むとドンドン路面が荒れてきて、C1のスタート時には重たくてグリップしない路面が出来上がっておりました。

 

そんな感じでいざスタート。

ローカルレースなので最前列からのスタートとなり、スタート自体もけっこういい感じで決まったので、先頭集団に入れると思ったけど、やっぱり風邪明けで高い強度で身体が動いてくれず、舗装路の終盤ではすでに後方から抜かれ始める始末。

 

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スタート決まったのに身体動かず、最初の泥区間までに集団に埋もれる 写真:齊藤氏

 

「こりゃ千葉の時みたいなかんじになるな」と悟り、序盤の周りが元気な時間帯と我慢して乗り切り、中盤以降に順位を上げていくプランでいく。そんな走り方では当然先頭争いには加われないけど、こんなに身体が動いてくれないんじゃそんなのは全然無理だし、悪いなりに一つでも上の順位を狙うなら、後半勝負しかない。

 

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体調悪いなりに一つでも上の順位を取るために淡々とペースで走る 写真:齊藤氏

 

それと後半に追い上げられるのはもう一つ理由があり、SNELのピットサポートがかなり強力で、バイク交換が頻繁に行われるマッドレースではこのチーム力だけでかなり有利にレースを進められるからです。

とは言え、SNELからの出場選手が5名。A-CAPで所有しているエンジン付き洗車機が入院中なので、もっと力が弱い電動洗車機数台で5台をサポートするのはかなり大変。SNELのショップのお客さんも、A-CAPのお客さんも総出の総力戦でした。

 

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泥がまとわりつくのでピットのサポートが重要なレースだった

 

そんな皆さんのサポートのお陰で走る方はだいぶ負担を軽減して貰えて、中盤以降は楽にレースを進められました。

自分も一時は20番近くまで順位を落としたものの、中盤以降は身体も徐々に動くようになってきて、焦りが無い分、良いラインを冷静に判断して走れたので、終盤もイイ感じで追い上げることが出来て、最終的には9位でフィニッシュ。風邪をひいて体力が落ちていたことが悔やまれるレースでした。

 

ちなみに、体力はなかったけど、久々のマッドレースなかなかの好感触で、マッドタイヤ(Vittoria Terreno WETチューブラー)の感触も良かったし、最初良かったラインが荒れてきた時に、いち早く判断してもっと良いライン取りに切り替えることも出来た。泥が重たい登りとか、降りてる選手が多いセクションも普通に乗車で行けたので走ってて気持ち良かったです。

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路面の重たい区間もそれなりにこなせた 写真:齊藤氏

 

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ライン選びは割りと上手くいったと思う

 

そして次は自分の今シーズン最終戦、湘南シクロクロス伊豆の国です。

(※1週間延期されたので間がだいぶ空くのよね)

今シーズンも色々有りましたが、最後は気持ち良いレースをして締めくくりたいと思います。

 

サイクルスポーツ presents CX最速店長&社長選手権

勝てました!

 

動画はこちら。

youtu.be

 

思い起こせば1年前。

このレースの企画が立ち上がった際に「まさに自分が狙うべきレース」と喜びましたが、コロナで2回延期になって、今回、はれて走る機会を頂けました。

特に、昨年春に初めてロードの店長選手権に出たのですが、高岡さんに勝てるとはさすがに思ってなかったけど、何か爪痕の一つでも残したいと思って臨んだのに、序盤の登りで置いて行かれて完走すらできなかったので、得意分野で前回リタイアのリベンジもしたいところ。

 

稲城クロスは自分にとっては地元のレース。

関東のカテ1レースで現在無双状態の加藤ケンゴも、茨城クロスは毎回運営を手伝っていて、自分も稲城クロスに関しては可能な限りボランティアを手伝わせて頂いています。今回はレースに集中するために当日運営はお休みし、前日設営をお手伝いしましたが、自分が全てを掛けるレースの準備に関われるのはとても意義深いことだなと。。。

そして、地元なので試走もし放題。
直近の1ヶ月で集中的に走り込んでコースは完璧に覚え、とにかく勝ちたいレースなので、出来る限りの準備をして臨みました。

 

直前の積雪の影響でレース当日の朝は路面がドロドロだったけど、試走している時からここの路面は朝方ドロドロから午後にドライに変化していくことは把握していたので、朝の状態からどこまで乾くか、どのタイヤがベストか、状況を見極めるのが難しかったです。(※個人的には朝のドロドロの状態で行ってくれる方が面白いなと思ったけど、最終的にだいぶ乾きました)

結局悩んで末にタイヤはVittoria Terreno WET(チューブラー)と言うマッドタイヤを選択。普通に考えれば、この状況ならノーマルパターンのタイヤがベストなんだけど、数か所だけ乾かずぬかるんでいる場所が有り、そう言うポイントはいきなり滑るので、そこでのミスを防ぐために安全策です。


ちなみに最初のプランでは前半をマッドタイヤで走り、ぬかるんでいるポイントを覚えてからノーマルタイヤが付いているマシンに交換するプランでしたが、野中君と接戦になってピットに入るタイミングがなかったので、そのまま最後までマッドタイヤで走りました。

 

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スタート前、選手それぞれ表情が違うが、自分はマジモード 写真:井上様

 

そんな感じで機材も準備し、アップもして、いつも通りにスタートへ。
スタートは端だけど1列目。これならダッシュで飛び出してホールショットが狙える。

 

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狙い通り1周目から先頭に立てた 写真@kasukabevisionfilm写真

狙い通りにスタートと同時に先頭に飛び出すことに成功。

ここから早い段階で独走態勢築いて一人旅に持ち込むのが理想の展開だった。

でも、野中選手だけきっちりマークしてついてきた。

 

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野中選手と1対1の勝負が最後まで続く 写真@kasukabevisionfilmz

 

レースのスタートリストが発表された際、最も警戒すべきは野中選手だと初めからにらんでいた。確か、前回出た稲城クロスでは負けているし、このレースでの一番の脅威だった。そんな野中選手がきっちりついてきた。やはりそんなに簡単には勝たせてくれない。
それでもコースを知っているので先頭に出てテクニカルセクションでペースを上げて引き離そうとする。しかし僅かなギャップは開くものの千切ることはできない。

ここで作戦変更。
早めに勝負を決めることを諦め、テクニカルセクションでジャブのように攻撃を続け、脚を削ったうえでラスト2周でアタックして引き離す作戦に変更する。

野中選手のタイヤの音に集中し、ラインを外したり、ギャップが空いたのを察知したらすかさずペースを上げて苦しめる。引き離すことは出来ないけど、野中選手の息が荒くなってきたのは感じたので、予定通りラスト2周でアタック。残り周回が少ないのでこれが決まらないと今度はこっちが苦しくなる。

 

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テクニカルセクションで引き離せないまでもジャブのような攻撃を続ける 写真:井上様



しかしここでトラブル発生。

5周目後半。わずかに差を付けることに成功し、このまま決めたいと思っていた矢先、周回遅れの選手が前に見えてきた。自分も「開けて~」と叫んだし、オフィシャルの人も「先頭来たから避けて下さい」と声を掛けている。
そのまま近付けば端に避けてくれるものと思って突進すると、全然避けずにレコードラインを塞がれる。抜きに行こうと思って勢いをつけていたので、そのまま路面が荒れているサイドに逃げたら、前輪取られて落車。当然、野中選手にパスされて逆転を許す。

(※ホント、周回遅れになる時は自分のレースを中断して端に避けて下さい。それで先頭の順位が変わってしまうことが有るんです)

 

そのまま7秒のタイムギャップを付けられてラスト1周へ。

長い直線でも捕らえられず差を付けられたままテクニカルセクションへ。

 

正直、この時点で完全に負けたと思った。

でも、このレースだけは是が非でも勝ちたいので最後まで追いかける。
もうコーナー1つ1つもマージンなしでタイヤをズルズル滑らせながら攻めてなんとか追い付く。そして短い直線に差し掛かる立ち上がり、野中選手の加速が鈍いように感じたので、逆サイドのラインに振って一気に加速。土壇場で先頭に出て、あとは差し替えされないように全力で走る。とは言っても、こっちも追い付くのに脚使ってて全然余裕ない。

そして、勝負の階段セクションへ。
実は階段ではいつも差を詰められたり、抜き返されたりしていて、同じように入ったら階段で逆転されるのは明白だった。
そこで、それまでシケインから階段までの僅かな区間は体力消耗を防ぐために自転車に乗っていたけど、最後だけは隙を作らないために全部担ぎに変更。階段は苦手意識が有ったので全力ダッシュで突っ込んでいく。

 

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最後の階段だけ走り方を変えた 写真@kasukabevisionfilmz


ここを先頭死守してなんとかクリア。その後の下りをしっかり踏んで、折り返した最後の直線ももがいて、これでやっと勝ちを確信。ガッツポーズをしてゴール。

 

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ギリギリの勝負で勝つことができた 写真:井上様

 

負けてもおかしくないレースだったけど、最後はこのレースへの執念が僕の方が少し上回ってて、その差が出たのかな。

 

ずっと自転車店の店主として、何かで一番になりたい」そう思って、1年前からこのレースに勝ちたくて、それが叶って嬉しかったです。

 

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どうしても勝ちたかったので、ちょっとこみ上げるものが 写真:井上様

 

ぶっちゃけ、本当は自分よりシクロクロス速い店長います。

でも、ずっと欲しかったタイトルなので、次回まで「最速店長」の看板は有り難く使わせて頂きます!

 

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野中選手と検討をたたえ合う。お互いカテ1なので来週以降も対戦することになる 写真:井上様

そして来週からまた競合ひしめくカテゴリー1のレースです。

これを励みに、引き続きトレーニング頑張ります。

千葉シクロクロス2022

1/9はシクロクロス千葉でした。
全日本選手権から焼く1ヶ月。
もともと全日本選手権終了後は意図的に少しコンディションを落とそうと思っていたけど、なにせ師走の12月。色々有って当初の予定以上にガッツリとコンディションを落としてしまい、「今の身体は果たしてどれくらい動くのだろうか」みたいなノリで走りました。

会場到着後は試走。
基本的には例年通りのレイアウトだけど、砂の状態と言うのは毎年全然違う。
今年は例年になく乗車しやすい砂の状態で、コンディションが落ちている自分にとっては非常に有難い。なるべく乗車するようにして体力を温存すれば後半のペースの落ち込みを最小限に留められそうな感じ。

ただ、一つ誤算だったのが、思っていたよりも雪が残っていたこと。
今回の大雪、西東京よりも都心部の方が積雪が多かったらしく、うちの近所よりも千葉の方が残雪が多い状況。
コース上も残雪が朝の内は残っていて、自分の走る時間になって溶けたら厄介な路面コンディションになりそう。
加えて、ドライのつもりでいたのでマットタイヤは持って来ていない。
それでも昼の試走の感じでは、ぬかるんではいるけど、コーナーは意外としっかりグリップするので、ドライ用のVittoria Terreno DRYチューブラーで走れそう。今シーズン、ぬかるんでてもDRYを選択することがしばしば。今日もそんな感じ。

そしてスタート。
センター付近からのスタートだったが、スタートレーンがちょうどぬかるんでいる場所だったため、自分もとなりの小久保選手もスタートでダッシュがかからず一瞬出遅れる。

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真ん中からスタートしたら全然グリップせず出遅れた。写真:井上氏

 

そして、自分はその後もズルズルとポジションを下げて一時は20番手くらいまで順位を落とし「こりゃ、今日はダメな日だな」と一時は諦めた。
でも、当初考えた通り、砂はしっかり乗車でこなし、砂の度に消耗を抑えながらポジションを上げていった。

 

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砂であまり脚を消耗しなかったので、丘を登る区間はしっかり踏めた。写真:井上氏


中盤にポジションを上げられない時間帯も有ったけど、ラスト3周くらいから前の選手が垂れて落ちてきて、そう言う選手をしっかりパスしていたら、最終周回の砂セクションで全日本でも接戦だった重田ケンゴ選手をキャッチ。

 

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砂セクションは可能な限り乗車で。写真:井上氏


砂を終えて一番脚に来ている所で現れる登りセクションをきっちり踏み抜いて重田選手もパス。
そのままポジションを譲らす6位でフィニッシュ。

重要レースも一段落し、この日は肩の力を抜いて楽しいレースが出来た感じ。
ただ、思っていたよりも体が動いた分「これならもっとちゃんと練習しておけば良かった」と思ってしまった。
この後はJCX最終戦のワイルドネイチャーが控えているので、徐々にコンディションを上げて、もう一度フルメンバーのレースをしっかり戦えるようにトレーニングしていきます。

2021茨城シクロクロス 涸沼ステージ

11/28は茨城シクロクロス涸沼大会でした。

この週はJCXの能登があり完全に裏番組でしたが、連戦連戦で疲れていたので、能登より近い涸沼で全日本前の最後のレースに臨みました。

試走中、幅1.5mほどの用水路があり、どう考えても降りないと難しいセクションだったのですが、トライして見事に前転しました。
ぬかるんでる場所にややヘルメットを持って行かれて、首がボキって凄い音していたので、脊髄やらなくて良かったなと。。。

 

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これは脊髄やりそうな地味にヤバいコケ方。

11月の連戦では、前戦の反省点を次のレースで改善を試みるような感じで色々やっていて、涸沼でも、烏丸で攻めた試走をしなかったことを後悔したので、その反動で攻め過ぎたような感じ。
結果は伴わなかったけど、色々トライはしてみた11月だった。

路面コンディションは霜が溶けてぬかるんでいる部分が有るものの、コーナーはドライ。
何か所はかなり耕されてドロドロのセクションが有るものの全て直線。そのためタイヤ選択はVittoria TerrenoDRYをチョイス。
直線の踏みを優先しつつ、ぬかるんでいる場所がコーナーではないので、このタイヤで充分行ける感じ。

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最前列センターからスタート。写真:井上様

そんな感じでスタートへ。
ゼッケン2番。最前列センターからスタートで不通にホールショットが取れた。
そのまま最初の渋滞が起きそうなテクニカルセクションを先頭で通過。

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ホールショットは取れた 写真:井上様


でも、レースの先頭を引っ張るなんてあまり慣れていので、ここから先はどんなペースで行こうか迷い、一気に1時間淡々と踏めそうなペースに落としたら、数人の選手にあっさりパスされてしまった。
でも、抜いて上がった選手も最後まで持ちそうにないペースでプッシュしているだけなので、ペースを上げることなく静観してしまった。

 

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消極的なレースをしてしまい後半ズルズル後退 写真:井上様


この消極策は良くなかった。前戦の烏丸ではパックがけん制するのを嫌ってガンガン前を引いて垂れてポジション落として悔しい思いをしたけど、それでも消極的なレースをするよりは攻めて潰れる方が良かった、

そしてこの後の展開はドンドン後手に回り、微妙なペースを守りながら6位でゴール。
手を抜いたつもりはないが、前半に勝負に行かなかった消極策が響いた情けないレースだった。
今後は前半勝負できない奴は後半の勝負できないだと良く肝に銘じよう。

2021関西シクロクロス 烏丸ステージ

11/21は関西シクロクロスの烏丸半島。UCIレースでした。
結果から言うとフルラップ完走で16位。
望んでいた結果は残せませんでした。


今回のレースの最大のミッションはUCIポイントを獲得すること。
正直なところ、シーズンを通じての最大の目標がUCIポイント。全日本選手権よりもUCIポイント。
そして、今シーズンその可能性が最も高いのが、平たんコースで、MTB全日本とかぶってメンバーが割れている、この烏丸半島でした。
大一番に向けて最大限の準備をして万全で臨みました。

まずは前日試走。
平坦部分は問題なく踏めるし、脚の感じも良い。
キーポイントになりそうなのは2箇所のキャンバー登り。
特に乗車クリアが難しいポイントを何度か練習してみたけど、グリップ失ってそこそこ痛いコケ方してしまい「こりゃ無理しない方が良いな。明日は担ぎでクリアしよう」と早々と攻略を諦めてしまった。
あとあと考えると、それが誤算だった。

 

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緊張を解すために表情を緩めようとしてみたが、慣れないことはやらん方が良いなとPHOTO by Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)

当日の試走の時も脚は調子が良い。
加えて半袖で走りたくなるくらい気温が高く、自分にとって好ましい条件が色々揃っていた。

そしてスタート。
2列目左側からスタートし、良い感じで加速して前に上がろうとした矢先、前で丸ちゃん(丸山選手)が体勢を崩し、あおりを受けてポジションダウン。そこから踏み直して、序盤は12~16番前後の位置で走る。

 

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もうひとつ前のパックに入りたかったが、序盤はまずまずと言う感じPHOTO by Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)

 

この位置であれば落ちてきた選手を吸収したり、前を捕まえに行けばUCIポイントが届くポジション。
早く前を捕まえたい。

平たんコースなので、パックで協力しながら走るのが最適なんだろうけど、直線は自分が引いた方が速いし、後ろ付いて前に出ない選手もいる。でも、積極的に攻めて小貝川のように、付いてる選手を引き千切りながら前を捕まえるレースがしたいし、誰かに引かせようとしてけん制しても何も始まらない。
だからガンガン前を引いて、隙あらば千切ってやろうとペースを上げていく。

 

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けん制してパックのペースが落ちるのが嫌なのせ積極的に前に出るPHOTO by Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)

 

実際、後ろを千切りかけたことが何度か有った。
しかし、この日リズムが悪かったのがキャンバーの登りセクション。自分が担ぎでクリアすると決めていたポイントを周りの選手が乗車クリア。結果的に、直線で頑張ってもキャンバーでアドバンテージを失ってしまう。
パックから抜け出すことも、前を捕まえることも出来ず、キャンバーに苦しんでリズムの悪い走りが続く。

 

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終盤は周りより自分の方が脚にきはじめるPHOTO by Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)


そうこうしているうちに終盤戦。
ここで周りより先に自分がタレ始める。
手の届きそうな位置に選手がたくさんいるのにズルズルと後退し、そのまま16位でフィニッシュ。

完走19人のUCIレースで16位。
悪い順位じゃないかも知れない。
でも、UCIポイントは取れなかったし、内容的にとても悔しいレースだった。
調子は良かったのに、キャンバーの処理とかパックでの走り方とか戦術面で負けた反省点の多いレースだった。

それと、自分が狙っている順位まで行くには、今のままでは力不足だと痛感した。
今シーズンもっともUCIポイント獲得の可能性が高いレースで失敗してしまい、色々後悔が残るが、全日本選手権まではやれることを全部やっていきたい。
ちなみに、全日本選手権が終わったら、グラベルとかトレイルのゆるライドを楽しみたい。
そこで心置きなくゆるライドに興じるためにも、全日本選手権までは集中してトレーニングに取り組みたい。