A-CAP店長(初代シクロクロス最速店長)ムコ 志は空よりも高く

東京あきる野市のA-CAP(AKIRUNO-Cycling Academy Project)の店長。ロード、シクロクロス、マウンテンバイクの3種目で最上級カテゴリーで戦った経験を活かし、情報発信をしております。自称「あきる野の狼」

中国遠征(2015 Qiansen Trophy Cyclocross)・出発から1レース目試走まで(8/28~29)

行ってきました!中国遠征。
素晴らしいレースで最高でした。
 
報告することやネタが多過ぎるので、幾つかに分けて書こうと思います。
トータルでの文章量多くなると思いますが、暇つぶし程度にご覧ください。
 
と言う訳で、まずは8/28に日本を出発するところから、第一レースの北京のコースの前日試走までです。
 
828() 
成田空港から出発。
 
メンバーは男子が
向山浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM
金子楓(SNEL CYCLOCROSS TEAM
松本駿(TEAM SCOTT
松尾純(MIYATA-MERIDA VIKING TEAM
女子が
須藤むつみ(Ready Go JAPAN
伊藤千紘(Ready Go JAPAN
 
それにサポートで菅田さん、諏訪さん、安田さんの3名。日本からはこの10名で向かいます。
日本のエースの光くんやプロマウンテンバイカーなど多彩なメンバーですが、全員本気です。
このレース、オーガナイズが完璧なうえに、UCI1クラスの高ポイントを求めて、ヨーロッパから「え、こんなの来ちゃったの?」って感じの選手がやってくる。去年も元フランスチャンピオンのスティーブ・シャネールが来てビックリした。
そして、今年はシャネールに加え、ベルギーのワイツ・ボスマン(確か、U23の世界選手権で2位を2回取っている選手)チェコのラドミール・シムネックなどの競合が来た。
シャネール1人でも大変なのに、そこにボスマンスやシムネックが加わって、バチバチでトップ争いなんてした日には、完走率は激下がり。今年は去年よりレベル上がってます。。。
 
そんな感じでまずは成田空港から出国を。
がしかし、搭乗手続きでドタバタ。チケットが取れてるとか、取れてないとか。
自転車乗せるのにオーバーチャージ取られたりとか。。。
 
オーバーチャージは痛かったです。
そもそもエアチャイナのホームページに自転車はOKと書いてあるのに、事前に言っていなかったからとか色々と言われて1台に付き、200ドルも取られた。。。
自分の場合、2台で5万円弱。ひどい。予定外の出費が痛いです。
それでも、払わないと自転車乗せないと言われると、払わざると得なかった。。。
 
そんなこんなで、バタバタし、11時に集合して15:15の出発直前までバタバタして何とか出発。搭乗前におにぎり買っておきたかったが、それすら出来なかった。。。
結局、今回の遠征で飛行機に4回乗ったけど、成田の対応が一番悪かった。ある意味、日本は中国のいい加減さを見習ってほしい。。。

イメージ 1
4時間かけて搭乗手続きして、何とか日本を脱出出来た。それにしても5万円のオーバーチャージは痛い。。。
 
 
そんなこんなで中国到着。
到着ロビーにはUCIのプラカードを持った大会スタッフが待っていて出迎えてくれる。皆笑顔で愛想がよく、この辺は日本のおもてなしと全く変わらない。
しかし、遅れているカナダチームの到着も待つと言うことで、ここで結構待たされて、待ちくたびれて、空港にある「麦麦面」と言うラーメン屋さんに入る。ちなみに中国では麺ではなく、面と書くようです。
 
中国のラーメンのお味は。。。
普通です。日本よりパンチの無いスープとパンチの無い麺。やはり日本のラーメンはもはや世界最高水準であると再認識。
 
そしてカナダチームが到着し、バスで2時間移動。ホテルの到着して荷物を置いた頃には日付が変わっておりました。。。
しかし、ここでなんとテレビが付かないことが発覚。テレビっ子な自分とルームメイトの楓くんにとってはこれは大問題。最初はリモコンの使い方が間違っているのかと思い、部屋に来た大会スタッフに聞いたところ、どうもテレビ自体がダメみたいで、ホテルの人が2人来て、ガチャガチャやり始める。
 
かなり大ごとになり、チューナー変えたり、ケーブル変えたりして何とかテレビが付くようになった。多謝。
 
この日はこれにて終了。
移動以外は何もしていないのにめちゃめちゃ疲れた。。。
 
 
829() 
 
この日は万里の長城ツアーと前日試走。
 
まずは朝食。去年とホテルは変わったけど、去年と同じように洋食と中華が程よくミックスしたバイキング形式。
中華粥とか中身が入っていない中華饅頭で炭水化物を補充。美味しい!
 
 
昨日直してもらったテレビも朝から快調。
言葉は分からなくても、中国のテレビ番組は見ているとなかなか面白い。
なにせ、人口が多い分、テレビのチャンネルが100チャンネルくらい有って、その中から自分に合ったものが選べる。
スポーツチャンネルでは世界陸上垂れ流し。夜はやたらとカップリング番組が多かったな全然カップルが成立しなくて、見ていてじれったかったが。
あとは、抗日戦争70周年と言う微妙なタイミングだったので、日本の終戦の日前後のようにやたらと戦争映画をやっているんだけど、完全に日本人は悪役なので「そりゃ、こんなのずっと見ていたら、日本にあまり良い感情は持たないだろうな」と思う。まあ、中国にしてみれば、攻め込まれた側だし、こう言う構成になるのはしょうがないのかな。日本の終戦のドラマは戦争の悲惨さをテーマにしていて、アメリカをガッツリ悪役にしないのは諸々大人の事情なんだろうな。。。
とは言え、悪役の日本軍が写る時は「何、食料が届かないだと?」とかテレビから日本語が流れてきて、ちょっとホッとしたり。。。
 
そんな中で凄い良かったのはシーヤンヤンとホイタイラン(喜羊羊与灰太狼)と言う羊とそれを食べようとするオオカミのアニメがなんか良かったな。
トムとジェリーのような食べようとする側とミ逃げる側と言う分かり易い設定と、
鷹の爪のようなフラッシュアニメの程よいチープさと、
とっとこハム太郎のようないやしが混ざって、「あれは日本語訳すれば日本でもウケるな」と思った。
そのシーヤンヤンは土曜日は1つのチャンネルで朝から晩までずっと流れているので、部屋にいる間はずっと見ていました。
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シーヤンヤンとホイタイランは絶対日本でも通用すると思う。程よいゆるさがツボ。
 
 
そんなこんなで程よくくつろぎつつ、身支度を整えて、今年も万里の長城ツアーに出発。
やはり、本気モードで乗り込んでいるボスマンスもシムネックも万里の長城ツアーにはきっちり参加。シャネールに至っては、ガッツリじゃしゃいでおりました。今年のメンバー的にどうやらオーストラリア系の選手はお遊びモードの選手も多いようで、背中に龍の柄が入ったハンテンを買って騒いでいました。なにげにこの万里の長城ツアーである程度選手の意気込みなぞがチェック出来るんですよ。
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恒例の万里の長城ツアー。去年は男坂を登ったので、今年は易しいめの女坂を登ります。
 
 
そして午後は前日試走。
午前中はワイワイガヤガヤやっていた選手も試走は本気モード。まあ、当然です。
コースは去年と全く一緒。平坦系のパワーコース。硬くしまったバンピー路面をテクニックとパワーでどう攻略するかがポイントです。
恐らくコースを作った人は本当に去年と全く同じコースにしたつもりだろうけど、幾つかのコーナーは若干ライン取りがイージーになっていました。まあ、本当の微差で、作った人には分からず、走った選手にしか分からないレベルですが。
 
ちなみに自分は2回目なのでコースは頭に入っているので、トップ選手の後ろに付いてライン取りなどを勉強するの試走の主な目的。
そうこうしていると、本日のお目当てのボスマンスが登場。早速、後ろに付いてみるが、シムネックとのんびり走っていて、全然スピード上げない。。。
とは言え、それでもただ者ではないことは分かる。コーナー抜ける前からペダリング始めるので、立ち上がりで置いて行かれるし、ちょっとした登りやトルクの必要なところはドバっと差が開く。
そして、2周くらい後ろに付いていたら、おもむろにペースアップして、視界から消えていきました。あやつが本気を出したらヤバいです。
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光くんと一緒にボスマンスの後ろに付く(写真提供:菅田氏)
 
去年、シャネールの後ろに付いた時は、飛び跳ねる鹿のようにピョンピョン飛ぶように軽やかに走っていましたが、ボスマンスの印象は「重戦車」。フワッと走る感じでは無く、とにかくパワーで行く感じ。パリルーベを走るカンチェラーラみたいな感じと言えば、イメージし易いでしょうか。どちらにしても、意味不明な速さです。
最後にスペアマシンとタイヤのセッティングをチェックして試走終了。
 
夕飯は相変わらずご馳走。腹八分目まで食べてリラックスしてこの日は終了。
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夕飯は食べきれないほどのご馳走攻撃。これが期間中ずっと続く。贅沢な話です。中国は食べきれないほどのご馳走でもてなすのが風習らしく、完食出来ないようにもの凄い品目の料理が並ぶ。

 
まあ、思っていた通りレベルは高そうですが、こちらもそれに対応すべくトレーニングしてきたので、本番はやれることをやるだけです。
2年連続で完走出来なかったらマジでシャレにならないし、不安もありますが、やっぱりこれだけのメンバーの中で力試しをしてみたい気持ちの方が大きいので、明日のレースが楽しみです。